SDGsの実現にファッション業界が取り組んでいること。抱えている課題と事例

SDGsの実現にファッション業界が取り組んでいること。抱えている課題と事例

ファッション業界はSDGs実現のために、環境汚染を軽減できる素材開発や、3Rの積極化などを実践しています。本記事では、ファッションにおけるSDGsは何か、企業が実践している取り組みや事例を解説。また、目標達成のために消費者側ができること、サステナブルジュエリーブランド「miliuna」のおすすめ商品も紹介します。

SDGsとは|定義・ファッションにおける課題

SDGsとは、貧困・差別・飢餓・紛争といった、人々が抱えるあらゆる問題の解決を実現するために立てられた目標です。まずは、SDGsの意味と、今回のテーマである「ファッション」における課題を解説します。

SDGsとは「持続可能な開発目標」のこと

SDGsの17個のアイコン

SDGs(Sustainable Development Goals)とは、「持続可能な開発目標」のことです。持続可能というのは、ある事象を継続していける状態を指します。

昨今の世界は、貧困やジェンダーに関する偏見、飢餓、エネルギー源や資源の枯渇、自然環境の破壊といった問題がまだまだ解決には及んでいません。このような人々が抱えるあらゆる課題を解決し、誰もが安定した暮らしを確保できるようにするために提案されたのがSDGsです。

2015年から開始された開発方針で、2030年を目標に達成を試みています。

ファッションにおける課題は「生産」「廃棄」

大量生産されている服

SDGs実現のために、ファッション業界が解決すべき課題は「生産」「廃棄」の過程に多くあります。ファッションアイテムを生産・廃棄するとき、水の大量消費、CO2や端材の排出といった環境に影響を与える問題が多数発生しているのが現状です。

具体的な例を出すと、天然素材の栽培時に必要となる大量の水。これは、衛生的な水が不足している国を思うと、SDGsに反する行為と言えるでしょう。また、製品の輸送過程が多く、配送車によるCO2排出量が多大になるのも気になるところです。他にも、化学繊維を生産するために再生不可能資源である石油を使用する、大量生産によって大量消費が発生するなども問題視されています。

焼却・埋め立てといった廃棄処理がされる製品は、年間およそ48万トン(※1)であるという事実も含め、これらの課題は真摯に受け止めなければならないでしょう。

SDGsのためにファッション業界がしている取り組み

昨今のファッション業界は、SDGsのために素材の開発や処分方法を工夫しています。続いては、ファッション業界が実際にしている取り組みについて見ていきましょう。

1. 環境にやさしい素材の開発

オーガニックコットンで作られた服

多くの企業が取り組んでいるのが、環境にやさしい素材づくりです。前述した通り、素材の生産には多くの水が消費され、多くのCO2が排出されます。従来の方法で生産し続ければ、SDGsの実現は難しいでしょう。

そこで積極的に取り組まれているのが、オーガニックコットンやリサイクル可能な素材の開発です。オーガニックコットンは化学物質が混じる農薬を抑えて栽培されるため、環境への悪影響が少ないとされています。

素材をリサイクルするのは、使い古された後も新たなファッションアイテムの素材として活躍させるためです。新たな素材を作る過程や廃棄がなくなり、環境汚染防止へとつながります。このような取り組みは、アパレル企業だけでなく、バッグやジュエリーといったファッション小物を扱う企業でも増えてきました。

2. 大量消費の機会軽減

1着を丁寧に梱包する様子

大量消費が招く環境汚染を防ぐために、生産量を制限したり、アフターサービスの充実化といった取り組みがされています。例えば、売れ残りを軽減できるよう受注生産をメインにする、消費者に長く愛用してもらえるよう購入後のアフターケアを充実させるなどです。

3. 生産方法・環境の見直し

衣類の生産工場

各ファッション企業で、生産方法を見直す動きが見られています。なかには、自社独自の再生可能エネルギーを使うことで、生産時の環境破壊を防ぐといった取り組みも。

また、生産環境についても改善が試みられています。昔は生産工場の点検や改修を軽視していた国も珍しくはなく、それによって健康被害にあったり命を落としたりといった従業員がいました。現在ではそのようなことを起こしてはならないと、労働者が安全に働ける環境づくりが重要視されています。

SDGsを目指すサステナブルファッション企業の事例

営業中の服屋

次に紹介するのは、アパレルブランド「フクシン」と「ユニクロ」が実際に行ったサステナブルな取り組みについてです。どちらもSDGs達成のために、生産や処分の仕方に工夫を凝らしています。

フクシン:自社独自の発電システムで環境破壊を防ぐ

サステナブルファッションブランド「ecuvo,」を経営している株式会社フクシンでは、SDGs実現のために自社独自の発電システムを導入しています。太陽光という再生可能エネルギーを用いることで、環境破壊を防止。また、災害時にもしもシステムに問題がなければ、社員優先の避難所・電力供給場所として活用する予定です。

他にも、天然素材やリサイクル素材の積極利用、「世界のこどものワクチンを日本委員会」への寄附、「飢餓撲滅運動」への支援などを行なっています。

ユニクロ:素材のリサイクル・リユース

「ユニクロ」では、古い型の服から新しい服を作るというサイクルの実現を目指しています。この取り組みの第一歩として行われたのがダウンサイクル。これは、各家庭の収納で眠っている自社のダウン商品を集め、それらを新たなダウン製品へと生まれ変わらせるというものです。

また、従来よりも仕上げ加工時の水の使用量を99%カットした、ブルーサイクルジーンズといった取り組みもされています。今後も、SDGsを意識した取り組みは増えていくでしょう。

【消費者向け】SDGsのためにファッションでできること

服やアクセサリーを大切に身に着けている女性

ファッションにおけるSDGsのために消費者ができることは、1点を長く愛用する、サステナブルブランドを応援するなどです。1人の力は小さいように思うかもしれませんが、それらが世界のSDGs達成を叶える一歩となります。ぜひ、できることから取り組んでみましょう。

1. 1つのものを長く愛用していく

消費者として意識したいのは、購入した1点を長く愛用すること。

もしも一人ひとりが、服1着をこれまでよりも1年長く愛用できたのなら、国内のCO2排出量がおよそ4万トン削減できるとされています(環境省「SUSTAINABLE FASHION」より)。つまり、自分が買ったファッションアイテムを長く愛用するだけで、地球の資源が無駄に消費されてしまうのを防げるということです。

もちろん、これは服に限らず、バッグやアクセサリー類などにも言えることです。SDGsのことを思うのであれば、流行りものは控え、年齢が変わっても着続けられるものを積極的に購入するのをおすすめします。また、修理できる程度の傷や汚れなら、捨てずに直すのも大切です。

2. サステナブルブランドを利用・応援する

意識してサステナブルブランドを利用すれば、その都度支援する形となり、企業がよりSDGs実現のための取り組みを強化できるようになります。もちろん、環境にやさしいアイテムが売れることで、処分の際の環境汚染を防ぐことにもつながるでしょう。

機会があれば、企業の公式サイトで製造過程やSDGsに関する具体的な取り組みもチェックしてみてください。今後自分がSDGsのためにできることを知り、行動に移す良いきっかけとなるかもしれません。

3. 環境にやさしい洗濯方法を心がける

衣類であれば、洗濯のやり方を少し変えるだけでも環境汚染防止となるでしょう。例えば、すすぎの回数を1回減らせば、水の使用量を節約できます。また、水の衛生面を考えるなら、化学物質が含まれる洗剤の使用量を削減するのも有効的です。

mi lunaのおすすめサステナブルジュエリー3選

サステナブルジュエリーブランド「mi luna」では、地球にやさしく、身に着ける人に寄り添う一品を取り揃えています。SDGsのためにできることをしたい、日々の生活の支えとなるジュエリーが欲しいというときに、milunaのジュエリーはいかがでしょうか。

アコヤパール×チェーンネックレス(シルバー)

数量
カートに追加しました。

K10 アコヤパールゴールドバーピアス

数量
カートに追加しました。

K10 アクアマリン ドロップリング

数量
カートに追加しました。

ファッションでも、SDG実現のためにできることをしよう!

太陽と木々に向かって両手を広げる女性

SDGsを目指すことで、多くの人々の健康や安全、質の高い暮らしに一歩近づきます。ファッションでSDGsにおける課題をクリアするのは簡単ではありませんが、企業・消費者ともに取り組んでいくことで、目標へと少しずつ向かっていけるでしょう。サステナブルブランドを利用する、今持っている服を長く愛用するなど、ぜひ簡単にできることからしてみてください。

59 件